カラフルな伝統文化と多様な民族が融合する

「マヤ文明の国」グアテマラ

グアテマラ旅行情報

グアテマラってどんなとこ?

グアテマラは中央アメリカに位置し、北はメキシコ、東はベリーズとホンジュラス、南はエルサルバドルと太平洋に接する多彩な国です。面積は約10.9万平方キロメートルで、人口は約1,800万人です。首都はグアテマラシティで、経済と文化の中心地となっています。
グアテマラの歴史は、古代マヤ文明にその起源を持ちます。マヤ文明は紀元前2000年頃から栄え、多くの都市と壮大なピラミッド、天文学や数学における高度な知識を残しました。16世紀にスペイン人によって征服され、1821年に中央アメリカ連邦から独立しました。その後、19世紀から20世紀初頭にかけてはコーヒーとバナナの生産で経済が発展しましたが、内戦(1960-1996)の影響を受けました。現在は、民主主義が安定しつつある国です。地形は非常に多様で、太平洋とカリブ海に面し、高山地帯、熱帯雨林、火山、湖が広がります。特に、フエゴ火山やアティトラン湖は観光客に人気のスポットです。アティトラン湖は「世界で最も美しい湖」と称され、周囲にはマヤの伝統を色濃く残す村々が点在しています。気候は、標高によって大きく異なります。低地では熱帯気候で高温多湿、中山地帯では温暖な気候、高地では涼しい気候が特徴です。乾季は11月から4月まで続き、観光には最適な季節です。一方、雨季は5月から10月までで、特に午後にスコールが多くなります。文化面では、グアテマラは非常に多様で豊かです。公用語はスペイン語ですが、22のマヤ語も話されています。宗教はカトリックが主流ですが、先住民の伝統と融合した独特の信仰も見られます。グアテマラの音楽とダンスは、マリンバが特徴的で、祭りや祝祭日にはその音色が響きます。

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  • map_iconマヤ遺跡の分布図
  • map_iconマヤ遺跡以外の分布図

ティカル遺跡
Ruinas de Tikal

グアテマラ北部のペテン地方にあるマヤ低地最大の遺跡で、紀元前200年ごろから900年頃まで、約1100年におよぶ長期にわたって繁栄を極めた都市遺跡です。1696年スペインの宣教師が密林に迷いこんだ時に偶然発見、1956年から発掘が始まり、1971年にユネスコの文化遺産と自然遺産の複合遺産として登録されました。4世紀頃メキシコのテオティワカンの影響を強く受けて躍進し、テオティワカン滅亡後の8世紀ごろには最盛期を迎え人口が数万人にも達したと言われています。現在残っている大神殿もすべてこの時期に建造されています。現在わかっているだけでも中心部は16k㎡あり、4000以上の建造物が確認されています。しかし、栄華を誇るも10世紀には衰退し住民が何処へともなく去り、遺跡は熱帯のジャングルの中に埋没していきました。なぜティカルは衰退したのか、なぜ人々は去ったのかは諸説様々ですが、確かな説はひとつもなくいまだ謎に包まれています。

1号神殿(ジャガー神殿)/Templo 1

ティカルを代表する神殿。空を晴れさせるカーウィル1世の墳墓であると言われています。神殿の高さは51mで神殿内では4番目の高さを誇ります。神殿上部の入り口に巨大なジャガーの彫刻が見つかったので大ジャガー神殿とも呼ばれています。建造は700年前後で、マヤ式の垂直的なつくりをふんだんに取り入れて造られています。基壇は9層からなり上部まで縦に険しい階段が貫いています。本来、神殿は赤を基調に緑や黄、青色で塗られていました。

2号神殿(仮面の神殿)/Templo 2

1号神殿の向かい(西)にある神殿。高さ38mで3層からなっています。神殿上部の飾り屋根にある顔の彫刻から仮面神殿とも呼ばれています。

ノース・アクロポリス/Acropolis del Norte

グラン・プラサの北側、階段を上がったところにあり、紀元前2世紀から900年の1000年の間に何層も増改築され、かつては100を超える建築物が折り重なるようにありました。現在は600年~900年に建てられた建物は取り壊されてしまったので300年~600年のものをみることができます。

グラン・プラサ/Gran Plaza

遺跡の中心でありここを基点に各所に行くことになります。この広場の東西に1号、2号神殿があり北にノース・アクロポリスが、南にセントラル・アクロポリスがあります。石碑も多くゆっくり時間を過ごせる場所です。

セントラル・アクロポリス/Acropolis del Central

グラン・プラサの南に位置。大小6つの中庭を有し2~3階建ての約210mにも渡って広がる巨大住居跡。ここの建造物は他の建築様式と異なるため宮殿と呼ばれています。椅子やベッドらしき設備が確認できることもあり、王族や支配者層が住んでいた住居エリアだと言われています。

3号神殿/Templo 3

2号神殿の西にある高さ55mの神殿。この神殿は24ステラの碑文によると建造は810年ごろ。真西を向いた神殿上部の飾り屋根には見事な彫刻が施されており別名〈ジャガー神官の神殿〉とよばれています。

こうもりの宮殿/Palacio de Murcielago

3号神殿のすぐ側にある左右対称をなした2階建ての建物。聖職者の住居との説があるが詳細はわかっていません。600~800年に造られたと考えられています。

失われた世界/Mundo Perdido

ティカルで最も古い地区で中央にはほぼ完全に修復された高さ30mの正四角錐のピラミッドがある。49号建造物の基壇にはテオティワカン様式であるタルー・タブレロ様式が使われているため何らかのつながりがあったことを証明しています。

7つの神殿広場/Plaza de Siete Templos

広場の東側に建っている7つの神殿が名前の由来。広場自体は紀元前数世紀にさかのぼると言われ堆積した土砂や木々で原型を留めていないものもあり、現在修復が進められています。

5号神殿/Templo 5

高さが57mあるティカルで2番目に高い神殿。建造は700年ごろで1号、2号神殿と同時期と言われています。上部の神殿部分は飾り屋根を支えるため75cm幅の部屋がひとつあるのみで、神殿の後ろの飾り屋根は厚み5mもあります。階段が付いており上ることができそこからの眺めはすばらしい。

6号神殿/Templo 6

1951年に発見された神殿で修復度合いはまだ低いです。神殿上部の飾り屋根に多くの神聖文字が刻まれていることから〈碑文の神殿〉とも呼ばれています。碑文によれば766年に造られた神殿ということがわかります。

4号神殿/Templo 4

建造741年、高さ70mある神殿。コロンブス到着以前アメリカ大陸で最も高い建物でした。巨大な飾り屋根を支える神殿の壁の厚さは12mもあるといわれています。基壇部分は土砂や木々に覆われているがピラミッド北側にある階段で上ることができます。

1号神殿
6号まである神殿の中で最も美しい「1号神殿」
4号神殿からの眺め
遺跡の中で最も高い「4号神殿」の頂上からの眺め(高さ約70m)
ノース・アクロポリス
ノース・アクロポリス
失われた世界
テオティワカン建築の影響を受けた「失われた世界」
4号神殿
4号神殿

キリグア遺跡
Ruinas de Quirigua

グアテマラシティの東約200kmにあり、ホンジュラスのコパン遺跡とは約50kmと近いため、ツアーでは両遺跡を合わせて観光します(1981年に世界文化遺産に登録)。カリブ海に注ぐモタグア川中流域にあるキリグアは、ヒスイと黒曜石の一大産地でカリブ海とグアテマラ高地間をつなぐ重要な交易路となり、3世紀初頭から人々が住み始め、コパン王朝の衛星都市として発展し、5世紀(426年)にはキリグア王朝が誕生します。長年コパン王の庇護のもとで繁栄するも、738年に嵐の空王(カック・ティリウ王)が反乱を起こし、コパン王の18ウサギ王を捕らえて斬首にし、晴れて独立王朝となりました。しかしながら、キリグア王朝はわずか100年弱で衰退の道をたどり滅亡しています。なお現存するアクロポリスや球戯場と呼ばれている場所はこの時期に建造されたものです。

石碑(ステラ)

嵐の空王(カック・ティリウ王)は746年から5年毎に石碑を建造しました。その中でもステラEは地上に露出している部分だけでも8mあり、地中に埋まっている部分を合わせると11.7mもの長さを誇るマヤ最大の石碑です。最後の石碑は805年に造られました。

獣形祭壇

巨石に神聖文字や動物などが彫られた獣形祭壇はもともとはコパンで作られ始めたものを嵐の空王(カック・ティリウ王)が独自発展させたものです。

建造物1B-1

最後の王、ヒスイ王が建造させたもので、キリグア最後の年になる810年の年号が刻まれています。その後キリグアは放棄されマヤの歴史から姿を消しました。

キリグア遺跡
ステラや獣形祭壇のあるプラサ(藁葺きの屋根に守られている)
キリグア遺跡
獣形祭壇(巨石に異形の獣形文様やマヤ文字が彫刻)

コパン遺跡
Ruinas de Copan

ホンジュラスの西端、グアテマラとの国境そばにあり、マヤ遺跡の中でも最も美しい遺跡だと言われています(1980年に世界文化遺産に登録)。初代国王ヤシュ・クック・モ(426年即位)は、テオティワカンの主神で雨の神トラロックのようなゴーグル型の頭飾りが特徴的で、その風貌からテオティワカン文明の影響(またはその出身)を受けているとされています。遺跡の規模はチェチェンイッツァーやティカルなどには及びませんが、こと石像彫刻に関してはクオリティの高さが違います。マヤ遺跡には王の姿や事績を刻んだ石の彫刻(石碑)がたくさんあります。その多くは石板に浅い浮き彫りを施したタイプですが、コパンの石碑は巨大な石柱を丸彫りした高浮き彫りという高度な技法を使ったもので彫像のような迫力があります。コパン周辺は肥沃な土地だったこともあり、紀元前1400年頃から人々が住み始め、5世紀~9世紀にかけて繁栄を極めました。石像彫刻のほか、多くの神聖文字を残しています(神聖文字の階段)。とくに18ウサギ王の時代(695年-738年)は芸術の最盛期であったと言われています。7世紀には、1年を365.24日とする「太陽暦」を導入し、他のマヤ都市にも広まりました。英知を誇ったコパン王朝も衛星都市であるキリグア王朝の反乱や増えすぎた人口により徐々に衰退し、9世紀半ばに滅亡しています。

祭壇Q(アルターQ)

16代にわたる歴代王の姿が刻まれた祭壇で、西広場にあります(16代目の王が制作)。1面に4人ずつ、4面で16人の歴代の王が刻まれています。コパン最後の16代目の王(日の出王)は、1代目の王(ヤシュ・クック・モ)と向き合った構図で描かれています。

神聖文字の階段

階段前面に約2200以上のマヤ文字が刻まれた最長のマヤ文字記録で、コパン王朝の輝かしい歴史が刻まれています。エスメラルダ(神殿26)に設置され、歴史的価値が非常に高いため、階段は保護シート(屋根)で覆われています。発見当初はマヤ文字解読が進んでおらず、崩れた中央部分のブロックを再構築したときは語順を無視して積み上げられたため、完全な文章でないのが残念です。

18ウサギ王の姿を彫った石碑(ステラ)
18ウサギ王の姿を彫った石碑(ステラ)
神聖文字の階段
神聖文字の階段

アンティグア
Antigua

グアテマラシティから車で約1時間、石畳のコロニアル建築で整えられた美しい高原の町で、周囲にはアグア山をはじめ3つの火山があります。かつては6万人の人口を抱える首都でしたが、度重なる地震で町は崩壊し、今では風光明媚な静かな町に変わっています。現在も修復中の教会があちらこちらに見られ、時代に取り残されたような独特な雰囲気を残しています。1979年にアンティグア歴史地区はユネスコの世界遺産に登録されました。またアンティグアはスペイン語学校の町としても知られています。およそ40校ほどあり、個人レッスンが基本で中南米を旅する旅行者に人気です。主な見どころは、巨大な噴水と廃墟化した教会跡があるメルセー教会をはじめ、遺跡保存の重要な施設となっている廃墟化した教会施設(カプチナス修道院、レコレクシオン修道院、サンフランシスコ教会など)や十字架の丘(Cerro de la Cruz)などがあります。町が最も活気にあふれるのは毎年3月から4月ころに行なわれる「サマナサンタ」の祭りの時期で、ホテルは満室状態になります。

カテドラル

町の象徴で1543年~1680年に建設されましたが、度重なる地震により崩壊と修復を何度も繰り返しています。

十字架の丘

町の北側にある小高い丘に大きな十字架が立ち、ここからアンティグアの町が一望できます。快晴の日には背後にアグア火山、右にフエゴ火山やアカテナンゴ火山などの山々が望めます。

メルセー教会

黄色と白の外観で繊細な漆喰装飾が彫られています。内部は地震で廃墟化していますが、広い中庭には南米で最大規模と言われた噴水が残っています。

アンティグア
アンティグア
アンティグア
アンティグア

パナハッチェル
Panajachel

グアテマラシティから車で約3時間、3つの火山(トリマン、サンペドロ、アティトラン)に囲まれた美しい湖「アティトラン湖」の湖畔の町です。アティトラン湖はカルデラ湖で、きのこの形をしており、標高は1560mに位置し湖の表面積は125k㎡、水深は最も深いところで320mにもなります。周辺には先住民の村があり、各村ごとの伝統的な民族衣装に身をまとい、それぞれの文化を守り生活しています。ここでは男性の民族衣装も見ることができます。男性の民族衣装はズボンの裾に刺繍が施されていることが多く、女性の民族衣装と同様に綺麗に刺繍されています。特に女性の貫頭衣は「ウィピル」と呼ばれています。代表的な村として、サンアントニオ・パロポ、サンタカタリーナ・パロポ、ソロラ、サンティアゴ・アティトラン、サンルーカス・トリマンなどがあります。

サンファン・ラ・ラグーナ

小さな町ですが、NGOなどの活動も活発で、内戦で旦那さんを亡くした女性たちが活躍しています。自然染料で染めた質のいい織物と色彩豊かな素朴画をご覧いただけます。

サンティアゴ・アティトラン

湖畔で最大の村で、土着の「マシモン神」が祀られていることでも有名です。伝統衣装には鳥と花の刺繍が施されており、年配の女性は「シンタ」と呼ばれる赤い布を頭に巻きつけ、帽子のように着用しています。

サンタカタリーナ・パロポ

桟橋からの景色はアティトラン湖を代表する美しさです。青や紫を貴重とした民族衣装を身につけ、女性は頭に白鳥を模った布を巻いており、これで未婚と既婚を見分けることができるそうです。数ある伝統衣装の中でも最も美しい色合いです。それぞれの村に立ち寄って民族衣装の柄や刺繍を見比べてみてください。村ごとに柄や色合いが異なり見ごたえがあります。パナハッチェルから周辺の村をつなぐ道路はありますが、未舗装部分が多く時間もかかるため一般的にはボートが便利です。また周辺の村を回るフェリーも運航されています。

アティトラン湖
アティトラン湖
アティトラン湖周辺地図
パナハッチェル
パナハッチェル
パナハッチェル
パナハッチェル
パナハッチェル
パナハッチェル

チチカステナンゴ
Chichicastenango

グアテマラシティから車で約3時間、古代マヤのキチェ族の町で、18世紀初頭にマヤの聖典「ポポル・ブフ」の原典が発見された場所としても有名です。木曜と日曜には露天市が開かれます。市の日には周辺の村々から数万人もの先住民が集まり、日用品から民芸品(木彫りの仮面、ウイプル、素焼きの壷など)まで売り買いが行われます。町の中心はサント・トマス教会(1540年に建立されたカトリック教会)で、道に迷ったら目印となるランドマークです。サント・トマス教会は現在こそ白亜の教会ですが、これは征服者のスペイン人が建てたもので、もとは先住民が祈りを捧げるためのマヤの神殿であったと言われています。入り口前の階段はその名残でかつての神殿の土台です。現在もキチェ族の人々が教会内でろうそくを立て、花びらを敷き、祈りをささげているため、教会内部の天井・キリスト像などはすすで真っ黒になっています。教会近くの露店には、ろうそくなどの祈祷グッツが売られる通りがあります。ろうそくにも赤や青、緑に黄色と様々な色があり、それぞれ意味が込められています。郊外にはカラフルな墓地やパスクルアル・アバフの丘という古来からの宗教儀式が行われる場所もあります。チチカステナンゴは標高2030mの渓谷にあるため、道中の景色にも飽きることがありません。

チチカステナンゴ
チチカステナンゴ
チチカステナンゴ
チチカステナンゴ

グアテマラ西部の高地に暮らす
マヤ系先住民の村々

ウエウエテナンゴ(Huehuetenango)

グアテマラシティから車で約4時間。標高2,500m以上に位置し、周囲を山々に囲まれた美しい景観が広がっています。この地域には、マヤ文明の遺産が数多く残されています。ザカパにあるトゥクウィル遺跡や、サン・セバスティアン・コチャテナンゴにはマヤの神殿跡や石柱があり、古代の宗教儀式の痕跡を見ることができます。また、コーヒーの生産地としても知られており、多くのコーヒー農園があります。ウエウエテナンゴはまた、伝統的なマヤ文化の中心地でもあります。地域の先住民族であるマム人やクイチェ人などが多く暮らしており、彼らの独自の言語や伝統的な衣装、工芸品などが見られます。地元の市場では、手工芸品やテキスタイル製品が販売されており、地元の文化に触れることができます。

トドスサントス・クチュマタン(Todos Santos Cuchumatán)

マム族が暮らすトドスサントス・クチュマタンは、グアテマラ最後の桃源郷とも呼ばれています。「クチュマタン」とはマム族のことば(マム語)で山脈を意味し、言葉通り山奥の秘境にある静かな村ですが、市が開かれる土曜日には大変活気のある町に一変します。今なお大人から子供まで昔ながらの民族衣装を着る伝統文化を守っており、特に男性の民族衣装が特徴的です。大きな刺繍襟の付いたストライプシャツに赤のストライプパンツをはき、青い手編みのバッグを肩にかけ、頭には青ひもベルトが付いた帽子(ソンブレロ)を被ります。また年に1回乗馬レースの祭りがあり、激しく疾走する姿はまるで西部劇に出てくるカウボーイのようにも見えるのがなんとも不思議です。

スニルとアルモロンガ

スニルは山と川に囲まれた美しい町で、アルモロンガは女性の伝統的貫頭衣ウイピルが美しいことで有名です。スニル~アルモロンガ間は温泉地としても有名で、日本の田舎町を想像させる風景が広がります。

サンアンドレス・シェクル(San Andrés Xecul)

ケツァルテナンゴ県に位置し、マシモン信仰(Maximón)として知られる伝統的な宗教的実践の中心地としても有名です。マシモン信仰とは、マヤの古くからの信仰とカトリック信仰の習合のような独特な神様を祭った信仰です。主要な観光名所は、「サン・アンドレス・アポストル教会」です。18世紀に建設され、マヤ文化とキリスト教の要素を組み合わせた独特の建築様式が特徴です。外壁は鮮やかな色彩で装飾されており、特に鮮やかな黄色の階段とフリーズ(壁面彫刻)が目を引きます。内部には美しい祭壇や壁画があり、豪華で壮麗な雰囲気を醸し出しています。この教会はカトリック教会であり、地元の信仰と宗教行事の中心となっています。特に聖週間(セマナ・サンタ)には多くの巡礼者や観光客が訪れ、伝統的な行事や祭りが行われます。

トドスサントス
トドスサントスの民族衣装/男性の赤に白のストライブのズボンが独特
サンアンドレス・シェクル
サンアンドレス・シェクルの黄色い教会
アルモロンガの野菜市
アルモロンガの野菜市
ソロラの野菜市
ソロラの野菜市
アルモロンガの野菜市
アルモロンガの野菜市

コバン
Coban

グアテマラ中部のアルタベラパス県の県都でセムクチャンペイなどの観光拠点の町です。先住民の比率が高いグアテマラにおいて特にその比率が高く、人口の約9割はインディヘナであり、「ケクチ族」が大半を占めます。ケクチ族はマヤの伝統を色濃く受け継いだ民族とも言われています。南部は熱帯雲霧林が広がるため、「週に8日、一年に13ヶ月雨が降る」と言われる程で、現地の言葉で「チピチピ」と呼ばれるこの地方特有の霧雨が長く降り続きます。標高が1300mあるため、肌寒く感じることもあります。町外れの高台に「ガルバリオ教会」があります。ここはチチカステナンゴのサント・トマス教会と同様、先住民の祈りの場で教会内はすすで真っ黒になっており、ケクチ族の人々の祈りが耐えない神聖な場所です。この場所からコバンの素晴らしい町並みが望めます。グアテマラ人にも人気の、七面鳥のスープ「カキック」はコバンの名物料理です。コバンのチリ「チリ・コバネロ」はアンティグアのお土産店でも売られている特産品です。アルタベラパスは豊かな自然の宝庫であり、コーヒー、カカオ、カルダモン、蘭などの産地でもあります。グアテマラの国花「モンハ・ブランカ」をはじめ、様々な種類の蘭を見ることができます。

コバン
コバン
コバン
コバン

セムクチャンペイ
Semuc Champey

セムクチャンペイはコバンから約70km、陸路で約3時間の山奥にあります。ジャングルに出現した宝石は、石灰棚を流れるカーボン川が作り出した景観です。世界的に有名な石灰棚といえば、中国の九寨溝やトルコのパムッカレですが、セムクチャンペイの特徴は、①ジャングルの中にあること、②泳げること、③上から見下ろすことができることです。実はこの水、近くから見た場合もエメラルドグリーンに見えます。水は澄んでおり、上から覗くだけで魚がよく見えます。国立公園の入り口から急な山道を約20分上ると展望台があります。そこから見える景色はまさに絶景です。展望台からこの石灰棚を目指して下っていくこと約15分、やがて轟音を上げる水しぶきが見えてきます。棚田のように見える部分は約300mあり、前後は流れの急な川です。川の周りは遊歩道が整備されており、サンダルがあると便利です。そこから約5分でエメラルドグリーンの天然のプールに到着します。水は少し冷たいですが、是非この天然プールで泳いでみてください!!石灰棚を滑り降り、自然のウォータースライダーのように楽しむこともできます。景観だけでなく、アクティビティーとしても楽しめる「セムクチャンペイ」はこれからの注目スポットです。近郊には石灰岩が作り出すもう一つの光景、鍾乳洞が多数あり、ツアーでは帰りに「ランキン洞窟」に立ち寄ります。またグアテマラシティやアンティグアからコバンに向かう途中には「ビオトポ・デル・ケツァール」というケツァール保護区があるので国鳥ケツァールを探しに行くこともできます。

セムクチャンペイ
セムクチャンペイ
セムクチャンペイ
セムクチャンペイ

グアテマラの基本情報

正式名称
グアテマラ共和国 / Republic of Guatemala
国旗
グアテマラ国旗
首都
グアテマラ市
面積
10万8889K㎡(北海道と四国を合わせた広さよりやや大きい)
人口
1,711万人 (2021年)
言語
公用語はスペイン語、その他に22のマヤ系言語等あり。
宗教
憲法上宗教の自由を保障。主にカトリック及びプロテスタント。
通貨
ガテマラケツァル
1ケツァル(GTQ)=約17.57円(2023年4月現在)
時差
時差は日本-15時間。グアテマラの方が遅れています。サマータイムは実施していません。
電圧
110V(マルチタイプがオススメです。)
パスポート
入国時6ヵ月以上必要
ビザ
不要/90日以内の滞在可
国際電話
国番号502 / 国際認識番号010
電話のかけ方
  • 日本からグアテマラへ : 国際電話認識番号+502+市外局番(0を取る)+電話番号
  • グアテマラから日本へ : 国際電話認識番号+81+市外局番(0を取る)+電話番号
持込制限
  • 貨幣 ●外貨・・・10,000USドル以上は要申告。
  • 貨幣 ●現地通貨・・・制限アリ。
持出制限
  • 貨幣 ●外貨・・・無制限。
  • 貨幣 ●現地通貨・・・国外持ち出しは禁止。

旅行関連情報

水道水
水道水は飲めません。ミネラルウォーターを飲むことをこころがけて下さい。
水が殺菌されていても氷は殺菌されていない場合があるため注意してください。
食事
主食はトウモロコシ粉でできたトルティーヤ、豆や肉を煮込んだ料理に添えられる。
お土産
コーヒー、民芸品。
プラグタイプ
Aタイプです。
ホテルなどによって異なるので、マルチタイプのプラグをお持ち頂くことをお薦めします。プラグ
気候と服装
5月~10月が雨季、11月~4月が乾季。雨季は午後、スコールのようにまとまった雨が降る。ベストシーズンは12月~4月。内陸の高原地帯は、年間を通じて温暖な気候でしのぎやすい。ティカル遺跡のあるペテン県、カリブ沿岸のイサバル県やホンジュラス、エルサルバドル国境沿いのチキムラ県、そして太平洋沿岸の地方など熱帯低地地域は年間を通じてかなり暑い。教会に入る場合は、タンクトップなどの露出が多い服装は厳禁です。また、帽子、サングラスもはずして下さい。熱帯地方を旅行する場合防虫スプレーや蚊取り線香があると便利です。

グアテマラ市(グアテマラ)の月別平均気温(℃)

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
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両替について
日本ご出国前に、グアテマラシティーや主要観光都市では米ドルがそのまま使用でき使えるところが増えています。又は、米ドルを準備し、現地で米ドルをケツァールにご両替下さい。
日本円は、グアテマラ国内にて、ケツァールへの両替が不可の場合がございます。
また、可能な場合でも、レートはあまりよくないので実用的ではありません。
クレジットカードはVISA、AMEXなど米国系のカードが便利です。
チップの習慣
  • グアテマラはチップの習慣はあります。
  • レストラン:料金の10%~15%。
  • ポーター、ルームサービス:1、2ドル程度
  • ガイド:10ドル程度
  • タクシー:基本的に必要はないが、キリの良い金額を支払うとよい。
在グアテマラ日本大使館
  • 住所:Torre Internacional Piso 10, Av. Reforma 16-85, Zona 10, Ciudad de Guatemala 01010
  • 電話:(502) 2382-7300
  • FAX:(502) 2382-7310

<注意>上記情報は、2022年12月現在のものです。事前予告無しに変更となる場合もございます。