高度な巨石文明の謎と古代の黄金伝説が今も残る

「アンデス文明の国」ペルー

ペルー旅行情報

ペルーってどんなとこ?

ペルーは南米大陸の西部に位置し、その豊かな歴史と文化、多様な自然環境で知られる国です。北はエクアドルとコロンビア、東はブラジル、南東はボリビア、南はチリ、西は太平洋に面しています。面積は約129万平方キロメートルで、人口は約3300万人です。首都はリマで、政治、経済、文化の中心地です。
ペルーの歴史は、古代アンデス文明に遡ります。紀元前3000年頃からナスカ文化、モチェ文化、ワリ文化などが栄えましたが、特にインカ帝国が有名です。インカ帝国は15世紀に最盛期を迎え、広大な領土と高度な社会組織を持っていました。1532年にスペインの征服者フランシスコ・ピサロによってインカ帝国が滅ぼされ、スペイン植民地時代が始まりました。1821年に独立を果たし、その後は内戦や政治的変動を経て、現在は安定した民主主義国家として発展しています。地形は非常に多様で、海岸地帯、アンデス山脈、アマゾン熱帯雨林の3つの主要な地域に分かれます。特にアンデス山脈はペルーの象徴的な地形であり、標高は高く、世界で最も標高の高い湖であるチチカカ湖がここにあります。気候は地域によって大きく異なります。海岸地帯は乾燥して温暖、山岳地帯は冷涼で乾燥、アマゾン地域は熱帯雨林気候で湿度が高く、雨が多いです。観光の最適な時期は5月から9月までの乾季で、この時期は特にマチュピチュへの旅行に適しています。文化面では、ペルーは先住民の伝統とスペイン植民地時代の影響を受け、豊かな文化を形成しています。公用語はスペイン語ですが、ケチュア語やアイマラ語も話されています。音楽やダンスは多様で、アンデスのフォルクローレ音楽やマリネラなどの伝統舞踊が有名です。毎年6月にはインティ・ライミ(太陽の祭り)がクスコで盛大に祝われます。

ペルーのベストシーズンは?

ペルーは地理的に多様な国であり、アンデス高地、海岸地帯、アマゾン地域といった異なる気候帯が存在します。そのため、訪れる地域によってベストシーズンが異なります。まずはアンデス高地です。代表的な場所にはマチュピチュ、クスコ、プーノ、カハマルカ、ワラスなどがあります。アンデス高地のベストシーズンは、乾季(5月から10月)です。この時期は、登山やトレッキングに最適で、降雨が少なく澄んだ青空が広がるため、絶景を楽しむことができます。ただし、夜間は涼しくなるため、防寒対策が必要です。次に海岸地帯です。リマ、トルヒーヨ、チクラヨ、ピウラなどが位置する海岸地帯は、年間を通じて温暖な気候が続きますが、特に夏季(12月から3月)が最も快適です。この時期は気温が上昇し、海岸でのアクティビティやビーチリゾートを楽しむのに適しています。一方、冬季(6月から9月)は曇りがちで、リマ特有の「ガルア」と呼ばれる霧が発生することがあります。最後にアマゾン地域です。プエルト・マルドナード、イキトス、チャチャポヤスなどが代表的な場所です。アマゾン地域のベストシーズンは乾季(5月から10月)で、この時期は雨が少なく、川の水位が下がるため、ジャングルトレッキングや野生動物の観察がしやすくなります。一方、雨季(11月から4月)は降雨が多く川の水位が上昇しますが、豊かな自然の息吹を感じることができる時期でもあります。

ペルーツアー情報

  • list_iconペルー旅行の一覧
  • list_icon北部ペルー旅行の一覧
  • map_icon北部ペルー遺跡地図

アンデス文明について

インカ帝国滅亡前のペルーを中心とする南米大陸の文明を「アンデス文明」と呼んでいます。旧世界の四大文明とは違い、文字が記された石碑や文献が残っていないため、正確な年代解明は難しく、遺跡残留物から推定する方法(放射性炭素年代測定)や先住民たちの口頭伝承をもとに、推測・検証されています。
アンデス文明の発祥は、旧世界のような大河流域ではなく、アンデスの険しい山間部(または高原地帯)や乾燥した海岸の砂漠地帯などで同時多発的に誕生したと考えられています。また、山間部や砂漠地帯では、渓流や雨水、地下水などを水源として大規模な用水路を築くなど、高度な土木技術を有していたこともわかっています(クンベマヨ遺跡やカンターヨの送水路)。そして最大の特徴が「はじめに神殿ありき」で、神殿の建設(または神殿の更新)が社会統合の核となり、祭祀を通じて社会を動かし、農業の発展や土器づくりを刺激したこともわかってきました。
近年発掘された紀元前3000年紀の遺跡(カラル遺跡やシクラス遺跡)からは、石造建築の神殿や「シクラ」と呼ばれる小石を詰めた植物性のネットが基壇下から発見され、すでにこの時代には耐震構造を併せ持った高度な建造技術を有していたことを示しています。
また、紀元前1000年紀のチャビンデワンタルは形成期のチャビン文化の集大成といわれていますが、近年の発掘調査ですでにチャビン文化に先んじた共同社会が周辺各地に存在していたこともわかってきました(コトシュ遺跡やクントゥルワシ遺跡)。そうしたチャビン文化以前の共同社会との文化的交流がチャビンデワンタルを核にしてアンデス文明の形成期を形作ってきたといわれています。
チャビン文化の衰退後には、北部海岸および南部海岸の各地域には強大な地方文化が登場します(地方発展期)。その中心は北部のモチェ文化と南部のナスカ文化です。その繁栄はおよそ紀元前後から700年頃まで続き、建造された神殿は形成期の頃の「石造り」ではなく、日干し煉瓦を積み上げた「アドベ造り」に変わっています。ちなみに石造りは高地山間部、アドベ造りは低地海岸部との安易な識別には問題があり、石造りの神殿が低地海岸部でも複数発見されています(カラル遺跡やセロセチン遺跡)。北部の海岸地域では、王を中心とする国家社会が誕生し、王墓の副葬品にはたくさんの金細工が一緒に埋葬されるようになりました(シパン遺跡)。
一方南部の海岸地域では、全国から集まれるような大規模な宗教儀礼のための祭祀センター、いわゆる「聖地巡礼の地」が誕生しました(パチャカマック遺跡やカワチ遺跡)。形成期に栄えたパラカス文化を継承したナスカ文化では、焼成前着色の技法を使った彩色土器類のほか、天空の神を崇めた巨大な地上絵、いわゆる「ナスカの地上絵」も数多く制作されました。およそ600年にわたって発展した地方文化はやがて衰退し、それを統合するような国家の形成が起こりました。それがワリ文化(帝国)です。
アンデス中南部のアヤクチョを中心に、チャビン文化以来のアンデス地域の普遍的文化の形成が行われました(650年~1000年頃)。ワリ文化衰退後は、またも地方文化が勃興し、北部海岸ではシカン文化やチムー文化、中部海岸ではチャンカイ文化、南部海岸ではイカ文化やチンチャ文化が栄えました(地方王国期)。
シカン文化はモチェ文化と同様に金の冶金技術に長け、シカン遺跡のロロ神殿そばの王墓からは大量の黄金細工の副葬品が発見されました。一説には太平洋から渡来した異国人が建てた王国だったとの伝説もあります(ナイランプ伝説)。やがて1000年頃にはシカン文化はチムー文化(王国)に吸収され、チムー王国はリマ以北の約1000kmにおよぶ北部海岸地域を統一しました。首都はモチェ文化が栄えたトルヒーヨ近郊のチャンチャンで、土で造られたアメリカ大陸最大の古代都市として知られ、1400年頃に勢力を上げてきたインカ帝国に1475年に滅ぼされるまでおよそ600年間繁栄しました。

チャビンデワンタル遺跡
チャビンデワンタル遺跡/アンデス文明の形成期を形作ったとされている
カワチ遺跡遺跡
カワチ遺跡/古代アンデスの人々の聖地巡礼の地とされている

リマ
Lima

歴史的建造物が集中している旧市街(セントロ)の主な見所は、アルマス広場とカテドラル(征服者ピサロ自らが建造)、サントドミンゴ教会・修道院(過去の地震に耐え保存状態がいい)、サンフランシスコ教会・修道院(修道院中庭の回廊に残された美しいセビリアンタイルが有名)、ラ・メルセー教会(ペルー軍の守り神・聖女マルセーを祭る)などがあります。一方、ショッピングモールやおしゃれな繁華街でにぎわう新市街にも魅力的なところはあります。たとえば、ミラフローレス地区の街中にあるリマ文化時代の遺跡「ワカプクヤーナ」(プレ・インカ)では、レストラン・ワカプクヤーナが隣接しペルーの伝統料理を食べながら遺跡が見られます。

博物館関連では、ミラフローレス地区にあるチャンカイ文化(紀元1000年~1400年に興隆)の土器や織物が有名な「天野織物博物館」、プエブロ・リブレ地区にあるペルー最大規模で各時代ごとの展示部屋をもつ「国立考古学人類学歴史学博物館」やモチェ文化(紀元前後~700年に興隆)のユニークな土器で有名な「ラファエル・ラルコ・エレーラ博物館」などがおすすめです。他にモンテリコ地区の「黄金博物館」もあります。

サンフランシスコ教会
サンフランシスコ教会
国立考古学人類学歴史学博物館
国立考古学人類学歴史学博物館
パチャカマック遺跡のピラミッド
パチャカマック遺跡のピラミッド

パチャカマック遺跡/Pachacamac

パチャカマック遺跡はリマから南東約40kmに位置するリマ近郊の最大の遺跡です。「創造神パチャカマック」にちなんで命名された巨大な宗教都市遺跡で、紀元200年頃から様々な文化をもつ人々が住みつき、モチェ文化時代からインカ帝国時代まで(紀元200年~1500年頃まで)、およそ1300年の長きにわたって繁栄し、ペルー最大の巡礼地(聖地)として重要な役割を果たしたとされています。遺跡の面積はおよそ6㎢あり、「彩られた神殿」と呼ばれる階段状ピラミッドのパチャカマック神殿や太陽の神殿のほか、合計17のピラミッド(神殿)が確認されています。その他に、神官や貴族の屋敷跡、巡礼者の待合所跡、ルリン川の水を引き入れた水路なども発見されており、当時の繁栄ぶりをうかがわせます。

クスコ
Cusco

インカ帝国の首都だったクスコはペルー観光のまさに「ヘソ」。主な観光地は旧市街と郊外に分かれます。旧市街には、アルマス広場とカテドラル(ビラコチャ神殿跡)、ラ・コンパーニャ・デ・ヘスス教会(インカ皇帝宮殿跡)、サントドミンゴ教会(コリカンチャ=太陽の神殿跡)、インカの石組みで有名なアトゥンルミヨク通り(12角の石)やロレト通りなどがあります。 特にサントドミンゴ教会は必見です。もとはインカ時代の太陽の神殿が土台となり、スペイン人が征服後に教会に作り変えた建物です。建物内部に残された見事な石組みは高い耐震技術が施され、その技術は現代技術を凌ぐともいわれています。 一方郊外には、インカ時代の堅固な要塞跡のサクサイワマン、祭礼場跡のケンコー、小さな要塞跡のプカプカラ、沐浴場跡のタンボマチャイなどがあります。特に巨石を精緻な加工と高度な技巧で作り上げたサクサイワマンの遺跡は圧巻で、3層の巨石が22回のジグザグを描きながら360mにわたって続きます。中には高さ5m、重さ360トンもある巨石が使われているところもあり、現代の建築技術にも劣りません。毎年6月下旬にインティ・ライミ(太陽の祭り)がここで行われています。

クスコ旧市街
クスコ旧市街
サクサイワマン遺跡
サクサイワマン遺跡
ロレト通り
ロレト通り
サイウィテの石
サイウィテの石

サイウィテ遺跡/Saywite

サイウィテ遺跡はクスコの南西約180kmに位置するインカ時代の遺跡と言われています(アバンカイの町から東約45km)。この遺跡の目玉は、サイウィテの石です。長さ4m、高さ2mを超える卵型の巨大な一枚岩で、上部半分に建造物のミニチュア(神殿や階段など)と動物や人間などの生き物が渾然一体となって精巧に彫刻された不思議な石造物です。一説にはインカ帝国(タワンティンスーユ)の世界観を現したものといわれています。岩全体に水路が彫り込まれ頂上部のくぼみに水を入れると水路を伝って岩全体に水が流れる仕組みになっています。クスコ近郊にある祭祀場跡とされるケンコー遺跡の巨大な一枚岩と構造が似ているため、祭祀・儀礼に使われた可能性も指摘されています。

聖なる谷
Sacred Valley

5000m級の山々に囲まれたインカの聖なる谷には、クスコをはじめとするインカ帝国の中枢をなした遺跡や村々が数多く残されています。ミニマチュピチュと野菜市が有名な「ピサック」、謎の巨石建造物が残る「オリャンタイタンボ」、プレインカ時代から続く天然塩田がある「マラス」、円形競技場を思わせる巨大で不思議な実験農場跡がある「モライ」、白壁の教会と田園風景が美しい「チンチェーロ」など、聖なるインカの遺跡とともに今も昔ながらの生活を守り続けるアンデスの村々があります。

聖なる谷
聖なる谷
インディヘナの村市場
インディヘナの村市場
ピサック遺跡
ピサック遺跡

ピサック遺跡/Pisaq

ピサックはクスコの北約30kmに位置する小さな村です。ピサック遺跡は村を見下ろす山の頂きにあります。わずかな山頂の平地や斜面を効率よく利用して、段々畑、見張り台、太陽の神殿などが造られています。別名「ミニ・マチュピチュ」ともいわれ、見た目の造りがまさにマチュピチュ遺跡のミニ版です。頂上からは、ウルバンバ川が流れる聖なる谷の景観が俯瞰でき、絶好の撮影ポイントです。ふもとのピサック村では野菜市が火木日に開かれています。

オリャンタイタンボ遺跡/六枚屏風岩
オリャンタイタンボ遺跡/六枚屏風岩

オリャンタイタンボ遺跡/Ollantaytambo

クスコの北西約70km、聖なる谷の西の端にオリャンタイタンボ遺跡はあります。斜度45度はありそうな斜面に段々畑が作られ、畑の脇の階段300段を登ると広場があります。広場の周辺には美しいインカの石組みが続き、6個の巨石を並べた不思議な建造物が残っています(通称、六枚屏風岩)。この巨石は対岸の山中の石切り場からはるばる運ばれてきたと言われていますが、車輪や滑車の道具をもたない当時の人力でどうやって丘の頂きまで運び上げたのかは今も謎です。

マラス塩田
マラス塩田

マラス塩田/Salinas de Maras

クスコの北西約60kmにあるマラスの村から車で15分ほど進むと、山間に美しい棚田の光景が現れます。これがプレインカ時代から続く傾斜面を利用した天日干しで塩を作る「白い塩田」のマラス塩田です。ミネラル豊富な天然の塩は、歴代のインカ皇帝ご用達の塩として今日まで大切にされてきました。現在、塩田保護のため、遠景観賞のみとなり塩田の中を歩くことはできなくなりました。

モライ遺跡
モライ遺跡

モライ遺跡/Moray

マラスの村から未舗装道路を7kmほど進んだところにあります。 インカ時代の農業試験場跡ともいわれる巨大な同心円状構造の段々畑で、直径・高低差とも最大100m以上もあり、大小4つの遺跡が確認されています。最深部の中央には不思議な力がみなぎるパワースポットとしても有名で、この遺跡が造られた本当の目的は今も解明されておらず謎のままです。

チンチェーロ村
チンチェーロ村

チンチェーロ村/Chinchero

クスコの北西約30kmに位置するアンデス高地(標高3800m)の閑静な村です。インカ時代の堅牢な石組みの上に建つ白壁の教会や同時代の建造物のなごりが残るインディヘナ(原住民)の村で、スペインの田舎村のような風情があり、日曜日には教会前の広場で市なども開かれます。アルパカやヒツジの毛織物が有名で「機織り」の実演見学もできます。

マチュピチュ
Machu Picchu

ペルー観光のハイライト・天空都市マチュピチュは、クスコから列車で終点のアグアスカリエンテス駅まで約3時間半、そこからシャトルバスに乗ること約30分、ようやく頂上の遺跡入り口に到着します。遺跡内部には段々畑、17の水汲み場、陵墓(ミイラの安置所)、太陽の神殿、王女の宮殿、3つの窓の神殿、インティワタナ(日時計)、コンドルの神殿と牢獄などがあります。マチュピチュ遺跡の背後にはワイナピチュ(若い峰)がそびえ、登頂が可能です。頂上からの眺めはまさに絶景でとても人気がありますので、登山希望の場合は早めに入場券を購入してください。また、現在はマチュピチュ遺跡は遺跡保護の観点から入場人数を制限しているほか、遺跡内の観光ルートや滞在時間等も厳格に定められています(逆行不可)。そのため、効率よく観光する場合はルートを熟知したガイド同行をお勧めします。マチュピチュは1911年にアメリカの探検家ハイラム・ビンガムがこの遺跡を発見したことで有名ですが、戦前に日本人の野内与吉(ノウチ・ヨキチ)氏がペルーに移民しマチュピチュ村の発展に多いに貢献し、初代村長として尽力したことが今のマチュピチュ観光の礎となったことも知っておきたいものです。

ワイナピチュ峰
遺跡内から眺めるワイナピチュ峰
ワイナピチュ登山からの眺め
ワイナピチュ登山からの眺め
マチュピチュ遺跡の中
マチュピチュ遺跡の中

ナスカ地上絵
Nazca Lines

ナスカの地上絵には、ハチドリ、クモ、コンドル、サル、宇宙飛行士などの他、滑走路のような形をした幾何学模様もたくさんあり、その絵は平地だけでなく、丘陵までをキャンパスにして縦横無尽に描かれています。地上絵遊覧飛行の拠点(発着地)は、イカ、ピスコ、ナスカの3か所あります。イカ発着の場合、空港はワカチナオアシスのそばにあり、午前中の遊覧飛行であれば午後に砂丘観光(サンドバギーなど)も可能です。ピスコ発着の場合、空港は海岸沿いのリゾート地パラカスのそばにあり、他と比べて飛行時間は一番長くパルパ地上絵の上空も飛びます。リマから距離的に最も遠いナスカ発着の場合、時間の合間にナスカ郊外にある地上絵の研究家故マリア・ライヘ女史が建造した観察やぐら(ミラドール)や博物館などを見学することも可能です。

ナスカ地上絵/上空からの眺め
ナスカ地上絵/上空からの眺め
ナスカ地上絵
ナスカ地上絵
ナスカ地上絵
ナスカ地上絵
イカ考古学博物館
イカ考古学博物館

イカ考古学博物館/Museo Regional de Ica

イカ考古学博物館はインカ帝国が誕生する遥か昔に栄えたプレインカ時代(パラカス文化、ナスカ文化、ワリ文化など)のユニークな土器や織物のほか、人間のミイラや不思議な頭蓋骨が数多く展示されている博物館としても有名です。特に脳外科手術を施したと思われる頭部に大きな穴の開いた頭蓋骨や頭蓋変形を施した細長い頭蓋骨が展示されています。脳に損傷を与えずに細長く伸ばしていく頭蓋変形の技術は当時の医療水準の高さを物語る貴重な証拠でもあるので一見の価値はあります。

チチカカ湖
チチカカ湖

チチカカ湖
Lake Titicaca

チチカカ湖はエンジンが付いた船が航行する世界最高所にある湖(海抜3890m)で、面積は琵琶湖の約12倍(8300k㎡)、最大水深は約280mあります。その昔、インカの初代皇帝マンコ・カパックがこのチチカカ湖の水中から出現したとされる伝説があり、現代においても神秘的な湖であります。ペルーとボリビアの両国にまたがり(6:4の比率)、聖なる湖と崇められてきた湖畔には、ティワナク遺跡(ボリビア)やシユスタニ遺跡(ペルー)などプレ・インカ時代の古代遺跡が残っています。また湖には葦を積み重ねて作った人口の島「浮き島(トトラ)」が約40ほどあり、ウル族(現在、純血のウル族はいなくケチュア族やアイマラ族の混血が中心)などが生活しています。観光拠点のプーノからモーターボートで約40分のところにウロス島、約3時間のところにタキーレ島(ケチュア族の島)、約4時間のところにアマンタニ島があります。

ペルーの基本情報

正式名称
ペルー共和国 / Republica de Peru
国旗
ペルー国旗
首都
リマ
面積
1,285,220平方キロメートル
人口
33,360,000人(2021年)
言語
公用語はスペイン語。
その他、インディオのケチュア語、アイマラ語などが話されています。
宗教
国民の95%がローマ・カトリック。宗教の選択は自由。
通貨
ペルーヌエボソル
1ソル(PEN)=約37円(2022年12月現在)
時差
日本との時差は-14時間。ペルーの方が遅れています。夏時間はありません。
電圧
220V(マルチタイプがオススメです)
パスポート
申請時6ヵ月以上、見開き2ページ以上
ビザ
ペルーでの滞在期間が継続して90日を超えない観光目的の入国の場合は、事前に査証(VISA)を取得する必要はありません。
国際電話
国番号51 / 国際認識番号00
電話のかけ方
  • 日本からペルーへ : 国際電話認識番号(010)+51+市外局番(0を取る)+電話番号
  • ペルーから日本へ : 国際電話認識番号(00)+81+市外局番(0を取る)+電話番号
持込制限
  • 貨幣 ●外貨・・・無制限 ●現地通貨・・・無制限
  • その他 ●タバコ:400本又は葉巻50本 ●酒:3本(総量2.5L) など。
持出制限
  • 貨幣 ●外貨・・・無制限 ●現地通貨・・・無制限
  • その他 ●文化的,美術的作品 ●ワシントン条約で規制されているもの など。

旅行関連情報

水道水
水道水は飲用出来ません。ミネラル・ウォーターを飲用して下さい。
食事
ペルーは水産大国であり、魚介類が豊富です。野菜に関してもジャガイモ、カボチャ、トマト、トウモロコシなどの原産国ということもあり、日本で口にするものより数倍味が濃く感じられます。
リマの新市街には世界各国のレストランが揃っています。なかでも中華料理はチーファと呼ばれ、ペルーの人にとっても人気が高いです。ほかにイタリア料理、ステーキの店が多いほか、チキン料理を出すボジェリアはポピュラーです。
黄色いインカコーラ、紫とうもろこしが原料のチチャモラーダは飲みやすく美味しい飲料です。
お土産
ペルーのおみやげといえばアルパカ製品が代表的です。アルパカ製品ではセーターが最も多く、ほかに手ぶくろや帽子などがあります。質の良いものを短時間のうちに選ぼうとするならリマのおみやげ屋で買うことをおすすめします。値段は高くても良いものがたくさん売られています。一方、クスコやプーノでは、値段も割安で、民族色の濃い変わったものを探すことができます。ナスカの地上絵やインカのお守りであるチャカナをかたどったペンダントトップなども人気です。楽器サンポーニャで演奏されたフォルクローレ音楽のCDはペルーらしいお土産です。マチュピチュの画かれたパッケージのチョコレートやハーブティーは、日本人の口にも合う味です。
プラグタイプ
一般的に、「Cタイプ」・「Aタイプ」・「SEタイプ」と言われていますが、ホテルなどによって異なるので、マルチタイプのプラグをお持ち頂くことをお薦めします。プラグ
気候と服装
同じ国でも都市や地域によりかなり異なります。日中と朝夕の気温差が激しく、湿度によっても感じ方が変わってきます。多くの観光地が高地に位置するので、気温の変化に対応できる服装を用意して下さい。

リマ(ペルー)の月別平均気温(℃)

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
30 31 30 29 26 24 23 22 23 24 25 28
17 17 17 15 13 12 11 12 12 13 13 15

クスコ(ペルー)の月別平均気温(℃)

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
19 19 19 20 20 20 20 20 21 21 21 20
8 8 7 6 3 1 1 2 5 6 7 7
両替について
ペルーでは一般的に米ドルが使用できます。一部で日本円が使用できる所もありますが、一般的ではありません。米ドルで支払うと相手に喜ばれることもありますが、現地通貨しか使えない場合もあるので、現地通貨への両替も必要です。
※チップで必要な1ドル札などの小額紙幣を多めにお持ち頂くと便利です。小さな商店や地方都市などでは利用出来ない所もありますが、トラベラーズ・チェック(米ドル)、クレジットカード(VISA、MASTER)共に普及しておりますので利用可能です。
チップの習慣
  • ホテル・ロッジのポーター:一人につき US$ 1 相当 または 荷物1個につき3.50ヌエボソル
  • 枕銭:一人1泊 US$ 1 相当
  • 食事・飲み物:料金の10% 相当
  • ガイド 一日につき:US$ 5~10 相当
  • ドライバー:一回の送迎につき US$ 2~3 相当
  • レストラン:ほとんどの場合含まれている。料金に含まれていない場合は料金の10%。
  • タクシー:不要
在ペルー日本大使館
  • 住所:Avenida San Felipe 356, Jesus Maria, Lima, Peru (Apartado No. 3708)
  • 電話:(51-1) 218-1130
  • FAX:(51-1) 463-0302

<注意>上記情報は、2023年12月現在のものです。事前予告無しに変更となる場合もございます。