独自進化を遂げた驚異的な生物多様性があふれる

「地球最後の秘境」マダガスカル

マダガスカル旅行情報

マダガスカルってどんなとこ?

マダガスカル島に人が移り住んだのは、およそ2000年前、東南アジアのマレー・ポリネシア系の移住がその始まりとされています。その後、アラブ人やペルシャ人、アフリカ大陸やインドからの商人といった様々な異なる民族の交流がありました。16世紀にはヨーロッパの航海者であるポルトガル人が到達し、17世紀にはフランスとイギリスが植民地化を試みましたが、最終的にはフランスの統治下となり、1885年にフランス領マダガスカルに。そして1960年にフランスからの独立を達成し、現在のマダガスカル共和国が誕生しました。

マダガスカルは世界で4番目に大きな島(長さ約1580km、幅は最大約590km)で、島の中央部には中央高地が広がり、山々や丘陵地帯が島のほぼ中央を縦断しています。周囲には美しい海岸線とコーラルリーフが広がっており、様々な海洋生物の生息地となっています。マダガスカルの国民は、およそ90%が先住民族のマラガシ人(アフリカ系とマレー・ポリネシア系との混血)で、残りはアラブやアジア(インドや中国など)からの移民の子孫や、近隣のコモロ諸島からの移民から形成されています。これらの異なる民族の影響を反映し、マダガスカルは豊かな多様性を持っています。

マダガスカルの気候については、島の東側は熱帯雨林気候で降雨量が多く、西側は乾燥したステップ気候や砂漠気候が広がっています。また、マダガスカルには乾季と雨季があり、乾季は5月から10月にかけて、雨季は11月から4月にかけて続きます。
マダガスカルの文化については、バロット(竹製の弦楽器)やバロンバ(打楽器)など伝統的な楽器や、寄木細工、和紙などがあります。寄木細工とは、異なる色と模様を持つ木材を組み合わせて作られる装飾品や工芸品で、箱(いれもの)やアクセサリー、絵画などに寄木細工の技法が施されています。特にアンブシチャ郊外にある、ザフィマニリ族の村落(Zafimaniry)の伝統文化は、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。日本とも共通する和紙は、アンバラバオに住むアンテモロ族の人々が作るアンテモロ和紙がとくに有名です。

そしてマダガスカルはなんといっても、この島にしか生息していない固有種の楽園です。固有種の割合は、一部の研究ではマダガスカルの陸上動植物の約80〜90%が固有種であると推定されています。特に有名な例としては、カメレオンとレムール(キツネザル)です。世界には約200種以上のカメレオンが存在しますが、その半数以上がマダガスカルの固有種といわれています。また、レムールは完全にマダガスカル固有の動物であり、他の地域や大陸においては、自然発生的には存在しえない動物とされています。ちなみに、バオバブの木そのものはマダガスカルの固有種ではなく、アフリカ大陸におそよ10種類程度存在します。マダガスカルにしか存在しない固有種は、あのモロンダバの並木道「バオバブ・アベニュー」に林立する「グランディディエリ(Adansonia grandidieri)」という種類と、北部のスアレス地域に多い「スアレゼンシス(Adansonia suarezensis)」とされています。スアレゼンシスとしては、ディエゴスアレス近郊のフランス山にある「T字型のバオバブ」が有名です。

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アンタナナリボ
Antananarivo

通称「タナ」。標高1200mの高原都市で年間通して過ごしやすく、街の中心に「アヌシ湖」があり、周囲に緑地が広がり、10月から11月にかけては、紫色の花を咲かせるジャカランダが咲き乱れます。街には独立大通り沿いにある「アナラケリーマーケット」のような野菜、魚、日用雑貨などを売る地元民でにぎわう市場のほか、サイザルや刺繍で作ったかわいい小物やオーガニックコスメを扱うおしゃれなお店などもたくさんあります。 また街には伝統的なマダガスカル料理の他、フレンチ、イタリアン、中華などのレストランもたくさんあり、ショッピングと食べ歩きを楽しむ自由散策もおすすめです。

レミュールパーク
レミュールパーク

レミュールパーク/ Lemur Park

市内から車で約30分、日帰りでマダガスカル固有の動植物が見学できる場所としてお勧めするのが、レミュールパークです。広い敷地内には自然環境を再現したエリアが設けられており、キツネザルたちは自由に動きまわり、自然な生態活動を見せます。訪問者は、ガイドや飼育係の案内のもと、キツネザルたちに近づいて観察することができ、マダガスカルの固有種に触れ、その保護と保存の重要性について学ぶことができます。園内にはワオキツネザルやシファカをはじめ、7種類ほどのキツネザルが放し飼いにされています。その他、何種類ものカメレオン、インドリやフォッサなども観察できます。

アンブヒマンガの丘
アンブヒマンガの丘

アンブヒマンガの丘/ Ambohimanga

首都アンタナナリボから約21km北東に位置し、標高約1500mの丘で、かつてマダガスカルのメリナ王国(Merina Kingdom)の首都でした。メリナ王国は18世紀から19世紀にかけて栄え、マダガスカルを統一し、中央集権的な政治体制を確立した王朝で、アンブヒマンガはその政治・宗教・文化の中心地であり、王族や貴族の居住地でもありました。中でも最も重要な建築物の王宮は、伝統的なマダガスカル建築の特徴を持ち、石造りの壁や木造の屋根が特徴的です。敷地内には、聖なる湖や聖地、王族の墓地なども存在します。ここは、その歴史的・文化的な価値、建築物の保存状態、そしてマダガスカルの伝統や信仰の象徴として、2001年にユネスコ世界遺産に登録されました。

アナラケリーマーケット
アナラケリーマーケット

アンタナナリボの市場/ Market

アンタナナリボにはいくつもの市場があります。中でも有名なのが、アナラケリーマーケット(Analakely Market)とディーグマーケット(Digue Market)です。前者は、新鮮な食品や野菜、フルーツ、スパイス、魚介類から、衣料品、靴、アクセサリー、伝統工芸品、木彫り、陶器などの手工芸品も多く販売されています。後者は、アンタナナリボ最大の手工芸品市場で、市内中心部の外側、RN4 沿いにイヴァト国際空港方面に約4kmのところにあります。手織りのテキスタイルやカラフルな刺繍が特徴の伝統的な衣料品やアクセサリーから、彫刻や工芸品、装飾品、民族衣装などが展示・販売されています。マダガスカル特産のお土産品としては、バオバブ製品、ハンドクラフト、石鹸、エッセンシャルオイル、マダガスカル産の宝石などもあります。両者ともに、活気に満ちた雰囲気で、地元の人々や観光客が集まり、現地の文化や風俗に触れることができます。地元の生活や文化を体験するために訪れる価値がありますが、くれぐれもマーケットに行く際には盗難などにあわないよう十分にご注意ください。

モロンダバ
Morondava

タナから空路で約1時間、フランス人作家のサン・テグジュペリの「星の王子さま」に登場するバオバブの木で有名な町です。バオバブの並木道までは市内から約15km、車で約30分の距離です。悪魔が木を引っこ抜いて逆さまに植えつけたといわれるほど不思議な木ですが、地元では生活と密着して重宝されています(果実はジュースや下痢止めに)。日中の壮大な姿も夕暮れ時にはシルエットを映し出す幻想的な姿へと変わります。並木道を北へ約60km進むと稀少動物が棲むキリンディ森林保護区があります。町はノシケリ半島の中心にあり、徒歩20分程度でマングローブと白砂の浜辺に出ます。近くにはベソ族が暮らす「ベタニア漁村」があり、漁師の生活を垣間見ることができます。並木道の観光と合わせて訪問したいのが、「ツイストバオバブ」です。通称、愛し合うバオバブです。恋人同士のように互いに抱き合うような姿から名づけられました。幹の先が少し細くなる「アダンスニア・フニィ」という種類で通常はトックリ形に育ちます。また幸せをもたらすというジンクスがあるとの噂もあります。


バオバブ並木道
バオバブ並木道(Baobab Avenue)
バオバブサンセット
バオバブサンセット
バオバブ
バオバブと子供たち
ベタニア漁村
ベタニア漁村
ツイストバオバブ
ツイストバオバブ
キリンディ森林保護区
肉食系動物のフォッサ

キリンディ森林保護区
Kirindy Forest

モロンダバから北東へ約60kmにあり、車で約1時間半程度かかります。およそ1万2500ヘクタール(東京ドーム26個分の広さ)の森林に、ブラウンキツネザルやピグミーネズミキツネザルなど8種類のレムールや、カメ、ヘビ、カメレオンなどの24種類の爬虫類、肉食系動物のフォッサ(Fossa)やムササビなども生息しています。
キリンディへは通常モロンダバからの日帰り観光で訪問できますが、キリンディに宿泊したい方は宿泊施設もあります。ただし、ホテルの数や部屋数が少ない上、人気が高いのでご注意ください。保護区内には、キャンプ・アムロー(Le Camp Amoureux)や、保護区周辺には、キリンディロッジ(Kirindy Lodge)などがあります。

ペリネ特別保護区
Perinet Special Reserve

タナから車で約3時間30分。ペリネ(アンダシベ)の代表的な訪問先は、ペリネ国立公園とバコナ保護区です。ペリネ国立公園はインドリの棲息域として有名で、早朝ガイドと鳴き声に耳を澄ませながら森の中を散策するインドリウォークが楽しめます。バコナ保護区は私設保護区で、レミュールアイランドという人工の島に放し飼いされているキツネザルたちに餌付けができることで有名です(特に大型のシロクロエリマキキツネザルが人気)。野生動物とのふれあいが難しいマダガスカルでは数少ない貴重な場所です。

レミュールアイランド

バコナ・フォレスト・ロッジの敷地の中にあり、動物とのふれあいが楽しめる貴重なスポットです。自然豊かな敷地に人口の水路が整備され、シロクロエリマキキツネザル、チャイロキツネザル、ワオキツネザル、カンムリシファカ、アカエリマキキツネザル、ハイイロジェントルキツネザルなど約6種類のキツネザルが放し飼いにされています。

カメレオンパーク

タナから東へ約75 kmのマロゼボにある個人経営の保護区(または動物園)で、正式名称は「Madagascar Exotic」で、ペリネへ向かう途中に立ち寄る人気のスポットです。フランスの昆虫学者アンドレ・ペレラス氏が個人で収集した多くの爬虫類や両生類、蝶々などが見学できます。特に種類の多いカメレオンが有名なので別名「カメレオンパーク」と呼ばれています。


レミュールアイランド
レミュールアイランドへは小舟で渡ります
インドリ
マダガスカル最大のレムール「インドリ」
トマトガエル
マダガスカルの固有種・トマトガエル
レミュールアイランド
レミュールアイランドでレムールと触れ合い
世界最重量のパーソンカメレオン
世界最重量のパーソンカメレオン

ベレンティ保護区
Berenty Private Reserve

タナから空路で約1時間、ベレンティ保護区の空の玄関口はフォールドーファンです。フォールドーファンはインド洋に突き出す半島の町で美しい浜辺が近くにあります。近郊にはキツネザルとふれあいができる「ナハンプアナ保護区」もあります。ベレンティ保護区は市内から車で約3時間(90km)の距離にあり、途中、スパイニーフォレストと呼ばれる刺の森を通ります。保護区への入場はベレンティロッジに宿泊するお客様か、フォールドーファンにある同系列のホテルに宿泊するお客様に限定という完全な私営保護区です。現在棲息するキツネザルは6種類で、しっぽが長くて縞模様のワオキツネザルと横っ飛び歩行のベローシファカが特に有名です。


ワオキツネザル(ベレンティ保護区)
ワオキツネザル(ベレンティ保護区)
シファカ(ベレンティ保護区)
ベローシファカ(ベレンティ保護区)
ナハンプアナ保護区
ベローシファカ(ナハンプアナ保護区)

ナハンプアナ保護区
Nahampoana

フォールドーファン空港から車で約20分の距離にあります。ベレンティ保護区を訪問した帰りに1泊したり、またベレンティまで足を延ばせない方にはお勧めです。約50ヘクタールのコンパクトな敷地内にワオキツネザルやベローシファカをはじめ、6種類が棲息しています。(ちなみに、ベレンティ保護区の面積は約250ヘクタールもあり、東京ドーム約53個分の大きさです。)

ノシベ
Nosy Be

ノシ(Nosy)とはマダガスカル語で「島」の意味で、ノシ●●という地名がたくさん出てきます。タナから空路で約1時間、主にイタリアやフランスからの旅行客が多いリゾート島で、スタンダードからデラックスまで幅広いホテルが揃っています。またイランイラン(香水の原料となる花)の産地としても有名で、島中に栽培され、別名「香水の島」とも呼ばれています。島内または島周辺の観光地として、ロコベ全面自然保護区、ノシイランジャ、ノシコンバ、ノシタニケリなどがあります。特にノシイランジャは、ハネムーナーにも人気の島です。(ノシベからスピードボートで約80分)


ノシ・コンバ
ノシ・コンバ
ノシイランジャ
ノシイランジャ

ツインギー・ド・べマラハ国立公園
Tsingy de Bemaraha NP

モロンダバから車でおよそ片道8時間、途中2つの河を渡し船で渡るなど、難所に位置するマダガスカル最大の国立公園です。ここには石灰岩が何万年にも及ぶ雨や風、熱により浸食されカミソリの刃のように鋭く削られて出来た「ツィンギー」があります。ツィンギーとは「先が尖った、鋭い」という意味で、人が歩くことはおろか立ち入るのも容易ではありません。さらに植物も、雨が降っても岩の亀裂や溝に流れてしまい充分な水分を得ることが出来ないため、乾燥に強い植物が多く育っています。また公園の所々に木々が生い茂って森が形成できているのは、地下に巨大な水源(水脈)が広がっているからです。なお保護区内の散策では必ずANGAP公認のガイドを伴う必要があります。公園は11月~3月は雨期のため閉鎖されます。1990年にユネスコの世界自然遺産に登録されました。


ツインギー・ド・べマラハ国立公園
ツインギー・ド・べマラハ国立公園
ツインギー・ド・べマラハ国立公園
ツインギー・ド・べマラハ国立公園

モロンベ周辺の巨大バオバブ
Morombe

モロンベは、モロンダバから南へ約200㎞に位置するのんびりとした小さな町です。この町の郊外では幹の太いバオバブの樹がたくさん見られます。バオバブがみられるポイントは2箇所あり、ひとつは未舗装道路を北に30㎞行ったところにあるアンドンビリーです。ここでは幹が30mもある巨大なバオバブの大樹が見られます。もう一箇所は、ビーチリゾートのアンダバドアカに行く途中南に30㎞程行ったところです。バオバブの種類にはいくつかの解釈があり現在もはっきりしたことはわかっていません。なかには、穴が開いているバオバブもあり中に入ることができます。これは、国や地域の習慣でバオバブをお墓に使っていたと言われています。

アンドンビリー/Andombiry

胴回りが約30mあった世界最大の巨大バオバブ「ツィタカクイケ」は、2018年1月の落雷により破壊されてしまい、現在は残念な状況にあります。妊婦のバオバブからほど近くにありますので合わせてご覧いただけます。

アンダバドアカ/Andavadoaka

白砂とエメラルドグリーンの海が美しい海岸線沿いには、数キロに渡って群生する「樽型バオバブの森」があります。


アンドンビリー
アンドンビリーの妊婦のバオバブ
モロンベ周辺の巨大バオバブのサンセット
モロンベ周辺の巨大バオバブのサンセット
アンダバドアカ
アンダバドアカの樽型バオバブの森
サラリー
サラリー

サラリーSalary

チュレアールから北へ約100㎞、4WDで約4時間に位置するモザンビーク海峡に面した隠れ家的なビーチリゾートです。エメラルド色に輝く海と純白のビーチが広がり、日常の喧騒から離れ、静かで穏やかな時間が流れます。お勧めホテルは、サラリーベイホテル。1泊してビーチに沈む深紅の夕日鑑賞もご堪能ください。

サザンクロス街道

サザンクロス街道(RN7・国道7号線)は首都のアンタナリボから南西海岸沿いの町チュレアールまで続く、およそ1000㎞の幹線道路です。途中にあるのが温泉と宝石の町「アンチラベ」、木工工芸の町「アンブシチャ」、温水の町「ラノマファナ」、和紙の町「アンバラバオ」、マダガスカルのグランドキャニオンがある「ラノヒラ」、そして終着点の「チュレアール」です。特にアンバラバオからラノヒラの途中の景色は壮大で、草原や棚田とあわせて、むき出しの花崗岩の一枚岩がズドンズドンと飛び出た景色は圧巻です。中でも有名なのが、「ボネ・ド・パップ(Bonnet de Pape」です。教皇の帽子と呼ばれていますが、ボネドパップは、日本でしか通用しない呼び方だそうで、海外では、Bishop's Hatで通じています。


サザンクロス街道
サザンクロス街道/むき出しの花崗岩の一枚岩
サザンクロス街道
サザンクロス街道/ボネ・ド・パップ
アンチラベ
アンチラベ

アンチラベ/ ANTSIRABE

首都のタナから南へ約170kmにある標高1500mの高原の町で、古くから温泉リゾート地として発展し、フランスの避暑地を思わせる雰囲気が残ります。町にはカラフルな人力車「プスプス」が走りまわり、その数は6000台以上といわれています。サファイア、ルビー、エメラルド、アメトリンなどが発掘される鉱山が近くにあり、「宝石の町」としても知られ、町には宝石や貴石を取り扱うお店がたくさんあります。 伝統的な工芸品の生産地で、特に鍛冶や陶芸などの職人技が盛んであり、美しい装飾品や工芸品を購入することができます。町の近くには火山湖であるアンドライキバ湖(Lake Andraikiba)があり、湖畔でのピクニックや釣りを楽しむことができます。タナから陸路でモロンダバへ移動する際の宿泊地としても利用します。

ザフィマニリ村
ザフィマニリ村

アンブシチャ/ AMBOSITRA

マダガスカルの中部高地に位置する町であり、首都のタナから南東に約270kmの距離にあります。アンブシチャは伝統的な木工工芸で知られており、熟練の木工職人が多く集まる場所で、木彫りの家具や工芸品、特に木製の宝石箱、テーブル、椅子、伝統的なマスクなどが人気です。特に有名なのが、ザフィマニリ村(Zafimaniry Village)です。アンブシチャから南東に約20kmに位置する小さな村で、独自の木工技術を受け継いでおり、彼らの伝統的な生活様式と文化は、ユネスコの無形文化遺産リストにも登録されています。

ラノマファナ国立公園
ラノマファナ国立公園

ラノマファナ/ RANOMAFANA

ラノマファナ(Ranomafana)は、現地の言葉で「温かい水」という意味を持ち、美しい自然環境が広がる地域で、豊かな熱帯雨林が特徴です。世界的に有名なラノマファナ国立公園(Ranomafana National Park)を擁しており、その美しい自然環境と多様な野生生物が訪れる人々を魅了しています。ラノマファナ国立公園には、ゴールデン・バンブー・レムールをはじめ13種類のキツネザル、100種以上の鳥類、13種類のカメレオンを含む36種類の爬虫類、14種類のカエルなど、実に多くの種類の生物が生息しています。

アンテモロの和紙
アンテモロの和紙

アンバラバオ/AMBALAVAO

アンバラバオ(Ambalavao)は、首都のタナから南400kmの距離にあります。ここはマダガスカルで最も有名な和紙の生産地の一つで、アンテモロ(Antemoro)の人々が作るため、「アンテモロ紙(Papier Antemoro)」と呼ばれています。この和紙は、繊細で美しいデザインや模様が特徴で、伝統的な技術を使って手作業で作られています。日本の和紙とアンテモロの和紙の制作工程は共通点もありますが、使用される原料や具体的な手法には違いがあります。日本の和紙では、主に楮(こうぞ)や雁皮紙(がんぴし)の木の樹皮が使用されますが、アンテモロの和紙では、アボハ(avoha)というマダガスカル固有の植物の樹皮が使用されます。日本の和紙は、書道や絵画などに広く使われるため、細かい繊維の均一性や白さ、滑らかさが重要視されますが、アンテモロの和紙は主に手工芸品や装飾品に使用されますので、日本の和紙ほどきめ細かくはありません。町では様々な和紙製品が販売されており、一部の工房やショップでは和紙の製造工程を見学することもできます。

イサロ国立公園の自然のプール
イサロ国立公園の自然のプール

ラノヒラ/RANOHIRA

ラノヒラ(Ranohira)は、チュレアールから約250kmの距離にあり、イサロ国立公園への一番のアクセスポイントです。園内ではキャンプ場もありますが、通常は公園にほど近い場所にある快適なホテルに宿泊します。イサロ国立公園(Isalo National Park)は、起伏に富んだ赤い岩山、峡谷、渓谷、滝、自然のプールなど、驚くほど美しい地形が広がっています。公園内には多くの固有種が生息しており、レムール(キツネザル)や鳥類、爬虫類、植物など、多様な動植物を観察することができます。ガイドと一緒にトレッキングやハイキングを楽しみながら、途中で自然のプール(Natural Pool)に浸かったりもできます。降水量が少ない乾季の5月から10月までの期間がトレッキングや野生動物観察に適しています。

イファティの海とベゾ族
イファティの海とベゾ族

チュレアール/TOLIARA

チュレアールは、サザンクロス街道(RN7・国道7号線)の始発・終着点です。港湾都市で、周辺地域との商業や物流の拠点でもあります。市内には、海洋博物館があり、チュレアール近海の海洋生物のほか、生きた化石「シーラカンス」のはく製が展示されています。ビーチリゾートを楽しむためには、北約25kmにあるイファティ(Ifaty)がおすすめです。美しい砂浜と珊瑚礁が広がる海、ビーチでのんびり、スノーケリングやダイビングも楽しめます。周辺にはベゾ族が暮らしており、彼らの伝統文化に触れることができます。また、西の海岸地域には、さらに美しい白砂のビーチリゾート地(サラリーやアンダバドアカ)があり、チュレアールを出発起点にして2泊3日から訪問することができます。

北部景勝ルート

北部観光の拠点ディエゴ・スアレス(現在名はアンツィラナナ)の町は、小さくて歩いてまわることができます。目の前の海は美しく、スピードボートでエメラルド海が堪能できる小島へのツアーもあります。戦前はフランス軍の海軍基地があったディエゴスアレス湾は、天然の良港で現在ブラジルのリオデジャネイロに次いで世界第2位の商業湾として知られています。郊外には地獄谷のような「赤いツィンギー(レッドツィンギー)」や、森林の中をハイキングが楽しめる「アンバー山国立公園」などがあります。またディエゴスアレスの南約100km、車で約2時間30分のところにある「アンカラナ特別保護区」には、ツィンギー(針の岩山)やたくさんの洞窟があり、森の中にはシファカやカンムリキツネザルなどおよそ10種類のキツネザル、珍しい鳥や昆虫、唄にもあるアイアイなどが生息しています。

フランス湾に浮かぶ「パン・ド・シュークル」
フランス湾に浮かぶ「パン・ド・シュークル」

ディエゴ・スアレス/DIEGO SUAREZ

公式にはアンツィラナナ(Antsiranana)という名称ですが、昔からディエゴ・スアレスの名がよく使われています。町の中心部は徒歩で廻れるほど小さく、近郊には、美しいラメナビーチ(Ramena Beach)や、サカラバ湾(Sakalava Bay)があります。また、近くのフランス山の山頂からは、ディエゴ・スアレスの美しい景色を一望することができます。フランス湾に浮かぶ円錐形の島バン・ド・シュークルはまさに絵になる光景です。山のふもとには、珍しいT字型のバオバブも生えています。ハイキングやトレッキング愛好家にとっては人気のスポットであり、頂上までの登山が楽しめます。

エメラルド海
エメラルド海

エメラルド海/The Emerald Sea

サカラバ湾の一部の地域は、その美しい青緑色の海の色から「エメラルド海(The Emerald Sea」と呼ばれています。その透明度の高いエメラルドグリーンの鮮やかな海水は、訪れる人々を魅了してやみません。海の底には美しいサンゴ礁や多彩な海洋生物が存在し、シュノーケリングやダイビングの愛好家にとっては理想的なスポットです。海岸線には白い砂浜が広がり、のんびりとした日光浴やビーチでのんびりとリラックスする楽しみ方もできます。ディエゴ・スアレス滞在中に、終日観光としてお楽しみください。

アンカラナ特別保護区
アンカラナ特別保護区

アンカラナ特別保護区/Special Reserve of Ankarana

ディエゴスアレスからおよそ南へ100km、車で2時間半の場所にあります。尖った特徴的な石灰岩が連なるツインギーや、たくさんの洞窟があり、現在6か所あるツインギーへはトレイルが設けられており、ガイド同伴で訪問が可能です。小ツインギーと大ツインギーに分かれますが、ツインギーの中に入れるのは小ツインギーのみです(数箇所あります)。大ツインギーは眺めのいい展望台から見下ろす感じでご覧いただきます。大小ツインギーへのトレッキングは、トレイルに沿って、ガイドの案内のもと安全におこなわれます。小ツインギーへのトレッキングは往復約1時間半(疲労度:中)、大ツインギーが見られる展望台へのトレッキングは往復約1時間半(疲労度:大)。保護区内にはカンムリキツネザルをはじめ、様々なキツネザルや珍しい野鳥、昆虫なども生息しています。また体力のある方は洞窟内の散策も可能です。

レッドツインギー
レッドツインギー

レッドツインギー/Tsingy Rouge

ディエゴ・スアレスから幹線道路(RN6・国道6号線)を南に向かって進みます。途中、Irodo Riverを渡り、レッドツインギーへの分岐点まで進みます。そこからさらに約10kmを進んだ先にレッドツインギーがあります。レッドツインギーは、その名前の通り、赤い色の石灰岩で形成された地形で、特徴的な赤色の岩が突き出しており、幻想的な景観が広がっています。レッドツインギーへのアクセスは一部困難であり、道路状況や地元のガイドの案内が必要です。また、訪れる際には快適な服装と適切な靴を着用し、十分な水と食料を持参することをおすすめします。

アンバー山国立公園
アンバー山国立公園

アンバー山国立公園/National Park of Amber Mountain

ディエゴ・スアレスから南西に約40km、車での所要時間は約1時間から1時間半程度の場所にあります。アンバー山は降水量が多いため、植物の育成が大変よく、公園内には熱帯雨林や滝、渓谷、湖などが広がっています。また、生息する動物としては、カンムリキツネザルをはじめとする7種類のレムール、植物が密集しているため、爬虫類や昆虫、両生類なども数多く生息しています。鳥類愛好家や自然愛好家にとって魅力的なスポットです。

カカオ農場
カカオ農場

アンキフィ/ANKIFY

ディエゴ・スアレスからアンキフィまでの距離は約120キロメートルです。車での所要時間はおおよそ2時間から2時間半程度です。アンキフィ周辺には美しい砂浜と透明度の高い海が広がっており、ビーチリゾートとして人気があります。周辺には自然保護区や自然公園もあり、トレッキングや自然散策を楽しむこともできます。また、近くの島々へのボートツアーや、マダガスカルの固有種であるレムールやカメレオンの観察ツアーも人気です。また、アンキフィを拠点に、アンバンジャ(Ambanja)や、サンビラーノ(Sambirano)へのカカオ農場の見学ツアーなどもあります。

マダガスカルの基本情報

正式名称
マダガスカル共和国 / Republic of Madagascar
国旗
マダガスカル国旗
首都
アンタナナリボ
面積
58万7040K㎡(日本の約1.6倍)
人口
2769万人 (2022年)
言語
公用語はマダガスカル語、 仏語。
宗教
キリスト教、伝統宗教、イスラム教。
通貨
マダガスカル・アリアリ
1マダガスカル・アリアリ(MGA)=約0.030円(2023年4月現在)
時差
時差は日本6時間。日本の方が遅れています。サマータイムは実施していません。
電圧
127V, 220V(マルチタイプがオススメです。)
パスポート
入国時6ヶ月以上
ビザ
必要/3ヵ月以内の滞在可
国際電話
国番号261 / 国際認識番号010
電話のかけ方
  • 日本からマダガスカルへ : 国際電話認識番号+261+市外局番(0を取る)+電話番号
  • マダガスカルから日本へ : 国際電話認識番号+81+市外局番(0を取る)+電話番号
持込制限
  • 貨幣 ●外貨・・・1,000ユーロ(相当)を超える現金の持ち込みについては税関事務所での申告が必要。40万アリアリを超えるアリアリ紙幣の持ち込みは禁止。
持出制限
  • 貨幣 ●現地通貨・・・1,000ユーロ(相当)を超える外貨現金を持ち出す場合は税関事務所での申告が必要。

旅行関連情報

水道水
飲むのは避けた方が良いです。ミネラルウォーターを飲むことをこころがけて下さい。
食事
主食は米です。
お土産
マダガスカル産のバニラ、ラム酒が有名でいいお土産になる。
プラグタイプ
C、D、E、J、Kタイプです。
ホテルなどによって異なるので、マルチタイプのプラグをお持ち頂くことをお薦めします。プラグ
気候と服装
寒暖の差が厳しいことがあるので、防寒着はご持参ください。日差し対策は必要です。

アンタナナリボ(マダガスカル)の月別平均気温(℃)

  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
26 26 26 25 23 21 20 21 24 26 27 26
17 17 16 15 12 10 10 10 11 13 15 16
両替について
日本ご出国前に、ユーロ又は米ドル、を準備し、現地でユーロ又は米ドルをマダガスカル・アリアリにご両替下さい。
日本円は、マダガスカル国内にて、日本円からマダガスカル・アリアリに両替が可能な場合でも、レートはあまりよくないので実用的ではありません。
クレジットカードはVISA又はMASTERCARD。JCBは使えないところが多い。
チップの習慣
  • 一般的にチップの習慣があります。
  • レストラン:料金の10%~15%。
  • ポーター、ルームサービス:1ドル程度
  • ガイド:5ドル程度
  • タクシー:基本的に必要はないが、キリの良い金額を支払うとよい。
在マダガスカル日本大使館
  • 住所:Villa chrysantheme III, Ambohijatovo-Analamahisty, 101 Antananarivo
  • 電話:(261) 020-22-493-57
  • FAX:(261) 020-22-494-94

<注意>上記情報は、2022年12月現在のものです。事前予告無しに変更となる場合もございます。