テル・エル・アマルナとは
テル・エル・アマルナは、第18王朝のアメンホテプ4世(アクエンアテン)が宗教改革の一環として建設した新都「アマルナ」の遺跡です。宮殿跡、神殿跡、住居跡、墓地などが存在し、アメンホテプ4世と王妃ネフェルティティを中心としたアマルナ時代の文化や芸術「アマルナ芸術」を垣間見ることができます。アマルナ時代にはステレオタイプな従来の伝統を破り、より自然でリアルな表現が取り入れられました。また、伝統的な多神教体制を否定し、太陽神アテンを唯一の神として崇拝する一神教(アテン信仰)を確立し、彼自身も名前をアクエンアテン(アテンの有益な精霊)と改め、アテンへの信仰を強調しました。しかし、アクエンアテンは32歳の若さで亡くなり、後継者のツタンカーメンによって都はテーベ(現在のルクソール)に戻されたため、アマルナ時代はわずか15年で終わりを迎えました。