ワディ・アル・ヒタン
ワディ・アル・ヒタン(Wadi Al-Hitan)は、カイロから車で約2.5~3時間ほど離れた西方砂漠地帯にあり、「クジラの化石」が豊富に発見された場所として知られています。このエリアはかつて古代の海底として形成され、海底が隆起した後、風化により多くの化石が露出しています。とくに現在のクジラの祖先にあたる原始のクジラ類(バシロサウルスやドルドンなど)を始めとする海洋生物の進化の系譜や始新世の海洋環境を示す化石が多数発見されており、約4500万年前の地球の海洋生態系の重要な証拠を残しています。多くの化石見学は徒歩によるアウトドア見学となりますが、重要な化石などは近くにある化石博物館で見ることができます。2005年にユネスコ世界遺産に登録。