幻の都タニス遺跡とは?
タニス(Tanis・現在名はサンエルハガル)は、エジプト第20王朝末期に建設され、続くエジプト第21王朝では上エジプトの首都となり、在位期間が最も長いプスセンネス1世(46年間)の頃に繁栄しました。アメン神に捧げられた大神殿などの多くの神殿と第3中間期の王家のネクロポリスの遺跡があります。エジプト考古学界では長い間ここが伝説のピラメセス(ラムセス2世の幻の都)だと考えられていましたが、第21王朝と第22王朝のファラオの未盗掘の墓が次々と発見されたことでピラメセスではなくタニスであると判明しました。タニスの様々な神殿建設にはラムセス朝時代の都ピラメセスの建材が大量に使われたことが初期の誤解の原因といわれています。