天を衝く壮大なティカル遺跡
ティカル遺跡は、マヤ文明の都市遺跡として最大規模を誇ります。神殿の特徴は、メキシコのマヤ神殿と異なり、居住空間がほとんどなく天へ向かって垂直に伸びており、頂上に巨大な飾り屋根がある、重厚で荘厳な外観です。紀元前から都市が形成され、紀元後2世紀頃には有力都市として台頭し、カラクムル(メキシコ)やカラコル(ベリーズ)と激しい勢力争いを繰り広げ、特に6世紀から7世紀にかけて今日まで残るピラミッド型神殿を中心とした壮大な建築群が築かれました。最大の見どころは、ティカル遺跡の中心部のグランプラザと4号神殿です。グランプラザの南北にはアクロポリスが、東西には1号神殿(高さ47m)と2号神殿(高さ38m)が向い合せに建ち、かつての栄華が蘇ります。4号神殿は遺跡の一番西側にあり、ティカル最大のピラミッドです(高さ70m)。背後に木製階段が造られており、主要神殿の中で唯一上部までのぼることができ、東側には密林越しに1号と2号、3号神殿を望むことができます。