ヤシュチラン遺跡(メキシコ)
ヤシュチラン遺跡は、ウスマシンタ川が大きく蛇行する内側に位置しており、遺跡までのアクセスは陸路では行けず、ボートで向かいます。古典期(4世紀~8世紀)に栄えたマヤの祭祀センター(政治的・宗教的な中心地)のひとつで、近郊のボナンパックもその支配下に治めていました。建造物には楣(マグサ/出入口の上部に渡す水平材)が多く使われ、そこには戦争や儀式の様子とともに、日付と文字も刻まれていたため、マヤの碑銘文の解明の糸口となったことでも知られています。建造物や石碑(ステラ)には、王や神々、祭りの場面などが描かれた豪華な彫刻が施されており、マヤの歴史や神話、宗教的な儀式に関する貴重な資料となっています。