南米最古のカラル遺跡とは?
カラルは紀元前3000年~2500年前ごろに栄えたといわれ、世界4大文明(エジプト、メソポタミア、インダス、黄河)とほぼ同時期で、アメリカ大陸最古の都市遺跡として注目されています。敷地内には巨石を使った神殿やピラミッドなど32の建築物が立ち並び、人々が住んだ住居と思われる遺跡も多数発見されています。都市の収容人口は推定約3000人、スーペ谷周辺の神殿群を含めると2万人に上るといわれています。遺跡東南に位置している祭礼の中心地とされる円形半地下広場からは32本の骨のフルートなどが発見され、カラルが交易と歓楽に立脚した平穏な社会であったと思われます。また、遺跡から出土した「シクラ」と呼ばれるイグサで作られた石を詰めた袋は、免震効果があるとされており、すでに高度な文明が存在した証ともいえます。